長寿の街・京丹後の秘密に迫る

京丹後市は、長寿の街としても有名なのをご存知ですか?今回は「長寿」をキーワードに、元気なお年寄りが多く暮らす京丹後の魅力をご紹介します。

100歳越えの人口比率が全国平均3倍?!

京丹後市は京都府北部丹後半島に位置しています。そんな京丹後市が今、健康長寿の街として注目されています。

最大の特徴は、100歳以上の人口比率が全国平均の約3倍(※1)にもなることです。更に、男性長寿世界一としてギネス世界記録保持者の木村次郎右衛門さん(享年116歳)が生涯を過ごした街も、この京丹後なのです。現在、長寿の秘訣を探るプロジェクト「京丹後長寿コホート研究」が行われており、2017年~2032年を目処に、2000を超える項目について調査がなされています。

※1 京丹後市 健康長寿福祉部 長寿福祉課が公表

京丹後長寿コホート研究とは?

この研究は、全国都道府県の平均寿命において短命県である青森県が、長寿の街である京丹後市と一緒に長寿の理由を探すべくスタートした研究です。京都府立医科大学と京丹後市立弥栄病院の共同研究で、京丹後市に住む65歳以上の高齢者が対象です。アンケートや検診を中心に、2017年~2032年まで長期にわたって実施される予定です。

2000項目にも及ぶ調査内容には、職業、日常生活、運動能力、認知機能、食事、睡眠時間、遺伝的な調査などが盛り込まれています。また、長期にわたって調査することで具体的な長寿の秘訣を見つけようと、京丹後市民の協力を得ながら進んでいるプロジェクトです。

京丹後の健康長寿の特徴

京丹後の健康長寿の特徴は、いくつかあります。ひとつめは、血管年齢の若さです。なんと全国平均より10歳ほど若く、血管年齢の上昇も止まる傾向にあることが分かっています。ふたつめは、大腸がんの罹患率が低いことです。善玉菌を含む腸内細菌が京都市在住者と比べて多かったとの調査結果が出ています。これらは遺伝子によるものではなく、日常生活の習慣が大きく影響していると考えられています。例えば食べ物においては、大麦ご飯、玄米ご飯などの全粒穀物や、ひじき、わかめなどの発酵性食物繊維を含む食品がよく食べられていました。また、「ま(豆)・ご(ごま)・わ(わかめ)・や(野菜)・さ(魚)・し(しいたけ)・い(芋)」をバランス良く食べていると話す人が多いことも分かっています。

京丹後ならではの長寿の秘訣とは

現在までの調査では、食べ物や暮らし方、人との関わり方や健康への関心の高さが、長寿に繋がっているのではないかと言われています。具体的には、「個人的なことを話せる友人が多い」「男性の家事にかける時間が多い」「同居人数が少なく、自分のことは自分でやるということが習慣づいている」といった傾向があることが分かりました。地域の方に聞くと、「バランスよく何でも食べる」「人とよくしゃべる」「農作業などの運動を日常的に行っている」などの意見もあるようです。農作業をしている80歳代の方に「お元気ですね」と声を掛けると、「もっと元気な90歳がいますからね。」と返ってくることもあったといいます。周りの人たちに刺激を受けつつ、日々の暮らしの中での健康に対する意識の高さがうかがえますね。

長寿の街・京丹後においでやす

長寿の研究が行われるほど元気な街、京丹後。海や山の幸が豊富なこの街には、元気なお年寄りのパワーが溢れています。京丹後に来た際は、そんなところにも目を向けて楽しんでみてくださいね。

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