クラフトビールには、飲んで楽しむだけでなく、味わいの背後にあるストーリーや歴史を感じながら楽しむという魅力があります。
TANGO KINGDOM Beerの「丹後七姫」シリーズの各ビールには、丹後地方に伝わる7人の姫をテーマに、それぞれの姫の物語とその個性を反映した味わいがあります。
それぞれが異なるフレーバー、個性を持ち、まさに「物語を飲む」といった体験ができるのが魅力です。
今日はその中の【マイスター 安寿姫】をピックアップしてお届け致します。
≪目次≫
丹後七姫「安寿姫」とは〜やさしさと気高さを持った姫〜

安寿姫は、森鷗外の小説『山椒大夫』にも描かれた、日本に伝わる有名な物語の悲劇の姫です。
父を政治的に陥れられ、母と弟の厨子王とともに流浪の旅へ。途中で母とは生き別れ、姉弟で山椒大夫に売られてしまいます。
弟を逃がすために、自らが犠牲となる決断を下す安寿姫。その姿からは、静かに自分の使命を果たす意志の強さと、深い愛情が感じられます。
安寿姫の自己犠牲と芯の強さは、多くの人の心を打つ物語として今でも語り継がれています。
地域の自然と神話

「うまずたゆまず生きた安寿姫 田の神宿るサオリの池に舞い降りる」
この歌は、TANGO KINGDOM Beerのクラフトビール職人である山口が、安寿姫を思って作ったオリジナルの歌で、安寿姫という人物の不屈の精神と、その彼女の魂が舞鶴の佐織谷池に舞い降りるという伝説を表現しています。
安寿姫は、困難な状況にも屈せず、ひたむきに生き抜いた人物として語り継がれています。そして、その安寿姫の魂は舞鶴にある佐織谷池に毎年舞い降りてくると伝えられており、この池は田んぼの神様が宿る場所とも言われています。
この伝説は、地域の自然と神話が深く結びついていることを示しており、安寿姫の魂が田の神とともに地域の豊穣を見守っていると信じられています。
マイスター~安寿姫に捧ぐマイスター~

マイスターは、一般的なビールとは異なり、丹後産のコシヒカリを副原料に使用したクラフトビールです。お米が加わることで、驚くほどまろやかで、やさしい口当たりになります。
「マイスター」のラベルとなった安寿姫は、自らの食を分け与え命がけで弟を守った末に、飢えと疲労で亡くなったという心優しい姫。その安寿姫に、米を捧げる想いで「マイスター」には丹後のコシヒカリが入っています。
お米が不足している現代において、お米は私たちの生活を支える力強い恵みそのものであり、安寿姫の食への願いや優しさと深い繋がりを持っています。
ラベルに宿る思い

丹後七姫シリーズ「マイスター」ラベルには、丹後の稲穂を思わせる黄金色を背景に、穏やかな表情で静かに佇む和装姿の安寿姫が描かれています。
黄金色を基調にした美しいパッケージは、お米の恵みと安寿姫の心のぬくもりを象徴しており、米という恵みが彼女への捧げ物として、また豊かな収穫と幸せを祈る願いとして描かれています。
大切な人に贈る、そんな一本としてもおすすめです。
歴史に残る姫の想いを、一杯のビールで味わう——。
TANGO KINGDOM Beerの七姫シリーズは、丹後地方の歴史や文化を感じながら楽しめるクラフトビールです。
それぞれの姫の物語とともに、ビールの味わいをお楽しみください。